トヨタのハイエースは「盗まれやすい」ということを聞いたことはありませんか?
結論からお話しますとハイエースの盗難率は高く、盗まれやすい車と言えます。
当ブログの読者からも、ハイエースを乗っているけど、盗まれるのではないか、盗難の手口や盗まれやすい場所はあるのかなどの相談が来ています。
そこで当記事では、トヨタ「ハイエース」が盗まれやすい理由や、盗難の手口、盗まれやすい場所などを解説していきます。
また、防犯グッズなども紹介していますので、愛車のハイエースを守っていきましょう!
【この記事でわかること】
トヨタ『ハイエース』が盗まれやすい理由
トヨタ『ハイエース』の盗難の手口
トヨタ『ハイエース』が盗まれやすい場所
車関係の仕事には約6~7年ほど在籍しており買取から販売の多数の経験を活かし、車関係の情報を発信し現在300記事ほど執筆しています。
この記事の目次
ハイエースは何故盗まれやすい車なのか
画像引用:トヨタ自動車WEBサイト
ハイエース、そして国産車全般が海外で高い需要を持つ理由は、その堅牢性と信頼性にあります。
特にハイエースは、その耐久性と利便性で知られており、日本だけでなく、東南アジアを含む世界各地で販売されています。
この車種は、壊れにくい構造と広い荷室を持っていることから、商用車としてだけでなく、プライベート用途でも非常に重宝されています。
ハイエースの耐久性は、日本の厳しい品質管理基準のもとで製造される国産車の特徴です。
この信頼性の高さは、特にインフラが発展途上の地域や、過酷な道路条件が多い国々で評価されています。
そこでは、車両のメンテナンスが難しく、耐久性が求められるため、ハイエースのような信頼できる車両が必要不可欠となります。
また、ハイエースの利便性の高さは、その広い荷室によるものです。
多くの荷物を運ぶことができるため、ビジネス用途はもちろん、家族の旅行やアウトドア活動にも最適です。
このような多目的性が、世界中の多くの人々にとって魅力的である理由です。
こうした特性は、ハイエースが海外市場で成功を収める大きな理由となっています。
そして、この車種の高い需要は、海外での盗難車としての需要にもつながっています。
盗難されたハイエースが海外で高く売れるのは、その耐久性と利便性が高く評価されているからに他なりません。
この事実は、ハイエースの所有者にとって、車両の盗難防止策を講じる上で重要な考慮事項となります。
盗難率は高い?
ハイエースが盗難率の高い車として知られているのは、その汎用性の高さと信頼性が背景にあります。
ビジネスシーンでの利用はもちろん、プライベートでの活用範囲も広いハイエースは、耐久性が高く、様々なニーズに対応できるため、多くの人々に支持されています。
しかし、その有能さが逆に盗難の対象となるリスクを高めているのも事実です。
グレードによって盗難リスクの違いはあるのか?
ハイエースの盗難率において、グレード別の差異が見られない理由は、ハイエース自体が持つ高い価値にあります。
ハイエースは耐久性が高く、荷物の積載能力が優れており、商用利用からプライベートまで幅広い用途で活躍する車種です。
これらの特性はグレードに関わらず共通しており、そのため盗難の対象となる際には、特定のグレードだけではなくハイエースそのものが狙われます。
ハイエースの盗難率が高い理由
画像引用:トヨタ自動車WEBサイト
ハイエースが盗難率が高い理由には、その堅牢性、汎用性、および海外での高い需要が大きく関係しています。
海外での需要が高い
ハイエースは壊れにくいという特性を持っており、これは国内外で非常に重宝される要素です。
日本をはじめ、東南アジアなどの海外市場でも販売網を広げており、耐久性や荷物を積む利便性の高さから高い評価を受けています。
耐久性と信頼性が高い
ハイエースの足回りやエンジンの強さも、その盗難率の高さに寄与しています。
商用車としての登録が多いハイエースは、重い荷物を運ぶことを想定して設計されており、乗用車に比べて耐久性に優れています。
これは、日々のメンテナンスがあってこそ実現することであり、100万㎞走行も可能とする耐久性の良さが、海外市場での需要を高めています。
車ではなく荷物が標的の場合もある
さらに、商用車としての性質上、ハイエースに積まれた荷物自体が盗難の対象となることもあります。
高価な工具や配達中の荷物など、様々な物が積載されることがあり、これらが盗難犯の標的になることがあります。
車両そのものだけでなく、載せられている荷物に対する盗難も含め、ハイエースが高い盗難率を維持している一因となっています。
これらの理由から、ハイエースは盗難率が高い車種となっています。
その堅牢性と汎用性、さらには海外での高い需要が、盗難のリスクを高める要因となっているのです。
ハイエースの所有者は、盗難防止策を講じることが重要となります。
ハイエースの盗難の手口とは?
画像引用:トヨタ自動車WEBサイト
ハイエースに限らず自動車の盗難手口は進化し続けていますが、その中でも特にメジャーな手口を3つ紹介します。
窓ガラスを割っての侵入
最も基本的で古典的な手口の一つです。窓ガラスを割ることによって車内に侵入し、車を盗む方法です。
この手口は技術的な知識が必要ないため、犯罪者にとって最も簡単な手段の一つとされています。
必要なのはハンマーなどの硬い物体だけで、迅速に実行することが可能です。
イモビカッターを使用した手口
イモビカッターとは、車両のセキュリティシステムであるイモビライザーを無効化する装置のことです。
スマートキーを装備する現代の車両に多く見られるイモビライザーは、特定のキーがないとエンジンを始動できないようにする機能を持っています。
しかし、イモビカッターを使うことで、このセキュリティ機能を回避し、エンジンを無理やり起動させることができます。
リレーアタック
リレーアタックは、スマートキーの車において近年特に問題となっている高度な手口です。
スマートキーから発信される微弱な信号を拾い上げ、中継器を通して車両に信号を送ることで、車のドアを解錠し、エンジンを始動させることができます。
この手口の恐ろしい点は、車両に一切の損傷を与えずに盗むことが可能であり、周囲の人々に車の正当な所有者と誤認されやすいことです。
これらの手口は、自動車オーナーにとって大きな脅威となっており、車両の盗難防止策を講じることの重要性を示しています。
特に、リレーアタック対策としてスマートキーの信号を遮断するケースの使用や、イモビライザーシステムの強化などが推奨されています。
CANインベーダー
自動車盗難の手法は日々進化しており、最近では「CANインベーダー」と呼ばれる新しい手法が出現しています。
CANインベーダーの特徴と手法
- 車両のシステムに直接侵入:
CANインベーダーは、スマートキーの電波を利用することなく、自動車のシステムに直接侵入します。これにより、スマートキーをコピーする必要がなく、より効率的に車両を制御することが可能です。 - OBDⅡへの不正アクセス:
自動車の診断システムであるOBDⅡに不正にアクセスし、盗難車両を解錠し、運転可能な状態にします。OBDⅡは車両の情報が集約されるシステムであり、ここにアクセスすることで車両の制御が可能になります。 - CAN信号の利用:
CAN信号は、自動車のエンジン、ブレーキ、エアバッグなど、車両の重要な部分を制御するための通信ネットワークです。CANインベーダーは、専用の機器を使用してこのCAN信号にアクセスし、車両を乗っ取ることができます。
CANインベーダーによるリスク
CANインベーダーによる自動車盗難は、車両のセキュリティシステムを回避し、車の解錠やエンジンの始動を行うことができるため、自動車オーナーにとって大きな脅威となります。
この手法は専門的な知識と機器を必要とするため、一般の犯罪者よりも技術的な背景を持つ者によって実行される可能性が高いです。
CANインベーダーによる手口は、自動車の中枢神経に例えられるCAN(Controller Area Network)信号を通じて、車両のシステムに侵入し、解錠やエンジンの始動を行うものです。
従来のリレーアタックやイモビカッターといった手法とは異なり、CANインベーダーは自動車のシステムに直接アクセスする点が特徴です。
ハイエースが盗まれやすい場所
画像引用:トヨタ自動車WEBサイト
自動車の盗難発生場所として、屋外の契約駐車場が全体の約46.5%を占めているという事実は、自動車所有者にとって大きな警鐘です。
自動車盗難は、所有者にとって大きな損失となります。
高価な車載器を狙った犯罪だけでなく、車両そのものを狙う盗難もあり、その対策は日々進化しています。
盗難防止装置の装備や、車両管理システムの活用など、様々な方法で車を守ることが重要となります。
また、車を駐車する場所の選択や、車内の物品管理にも注意を払い、盗難のリスクを最小限に抑えるべきです。
暗い駐車場に注意
特に、人目につきにくく、夜間に照明がないような暗い駐車場は、盗難犯にとって格好の「仕事場」となってしまうのです。
盗難犯は、人目に付きにくい、暗がりを好む傾向がありますから、車を駐車する際には、なるべく明るく、人通りの多い場所を選ぶことが肝心です。
人感センサー付きのLED照明などがあると抑止力になるでしょう。
契約駐車場に注意
契約駐車場への駐車にも注意が必要です。
契約駐車場を利用する際には、人目が少ない場所を避け、できるだけ大通りに面した、人目につきやすい場所を選ぶことが重要です。
見えやすい場所に車を駐車すること自体が、窃盗の抑止力になり得ます。
賃料が高くなる可能性がありますが、シャッター付きのガレージを選ぶことも、愛車を盗難から守る有効な手段の一つです。
外から車が見えないようにすることで、盗難のリスクをさらに低減させることができます。
車両保護のためには、費用対効果を考慮しつつ、最適な駐車場選びを心がけることが求められます。
装備品にも注意
盗難されやすい車として、新しい車や、最新のカーナビなど高価な車載器を装備した車が挙げられます。
かつては高級車が主なターゲットでしたが、現在では車種を問わず、さまざまな車が盗難のリスクに晒されています。
また、車内に物品を置いておくことも、盗難犯にとっては「金品がある」と認識されやすく、車上荒らしの対象となりやすいため、車内の整理整頓が重要となります。
さらに、暗い場所に駐車された車も、盗難のリスクが高まる要因の一つです。
ハイエースの盗難対策について
ハイエースの盗難対策について、効果的な盗難防止策を解説します。
- 安全な駐車場所の選択
- サンシェードの活用
- ドライブレコーダーの設置
- ハンドルロックの活用
- タイヤロックの使用
- GPSトラッカーの導入
安全な駐車場所の選択 ハイエースなど盗難被害に遭いやすい車種を所有している場合、駐車場所の選択は非常に重要です。犯罪者は人目に付きにくく、暗い場所を好むため、可能な限り明るく、人の往来が多い場所に車を停めましょう。また、夜間は人感センサー付きの照明を設置するとより効果的です。
サンシェードの活用 車内が外から見えないようにサンシェードを利用することも簡単で効果的な防犯対策です。車内の様子が分からないことで、盗難をためらわせることができます。
ドライブレコーダーの設置 ドライブレコーダーは走行中のトラブル記録だけでなく、駐車中の監視にも役立ちます。特に駐車中にも録画を続けるタイプや、衝撃を感知して自動で録画を開始するタイプは、盗難防止に有効です。
ハンドルロックの活用 ハンドルを動かなくすることで、車両の不正使用を防ぐハンドルロックは、シンプルながら効果的な盗難防止策です。エンジンを切った後にハンドルをロックすることで、車の自走を防ぎます。
タイヤロックの使用 タイヤロックは、タイヤを物理的に固定し、車の移動を妨げる装置です。施錠・解錠が容易でありながら、破壊には時間がかかるため、盗難の抑止力となります。
GPSトラッカーの導入 万が一車両が盗まれた場合でも、GPSトラッカーがあれば車の現在位置を追跡できます。小型で目立たないため、犯人に発見されにくく、迅速な対応が可能になります。
これらの対策を組み合わせることで、愛車を盗難から守ることができます。盗難リスクを減らすために、複数の防犯対策を活用しましょう。
まとめ ハイエース盗まれやすい理由は?盗難の手口や場所について解説
日本損害保険協会が公表している車名別盗難被害ランキングにおいて、ハイエースが2007年から7年連続でランクインし、2021年度には6位に位置していることは非常に興味深い事実です。
特に、その年のトップ10にトヨタ車とレクサス車がすべて占めていることからも、これらのブランドが盗難の標的になりやすいことがうかがえます。
盗難された車の行く末について考えると、多くの車が解体され、その後海外へ輸出される運命にあることが多いとされています。
盗難車がそのままの状態で輸出されることは法律上許されていないため、犯罪組織などが車を解体し、パーツとして海外市場に流すことで利益を得ているのです。
このような状況は、盗難車の取り扱いに関わる法律や国際的な規制を厳格にし、国内外での連携を強化する必要性を浮き彫りにします。
また、車両所有者としては、盗難防止策を強化し、車両の安全性を高めることが重要です。
GPS追跡システムの導入や、車両監視カメラの設置、盗難防止装置の活用など、さまざまな対策を講じることで、愛車が盗難の被害に遭うリスクを低減することが可能です。
盗難被害に遭わないためにも、車両所有者自身が意識を高く持ち、保険会社や警察と連携しながら、盗難対策を万全にすることが求められます。